ちびくろ日記

小さくて色黒、平凡な大学生の日常。

浪人は、間違いなく自分を成長させてくれる。○○という条件付きだけど。

 


試験開始10分前、

場内には緊張感と熱気が入り混じる異様な空気が漂っていた。

二月の厳しい寒さとは裏腹に、室内の暖房で少し汗ばんでいた。

 

周りを見渡す。

 

目をつぶって精神統一をする者。表情がこわばっている者。

背筋を伸ばし、前の試験官をジッと見つめている者。机に伏せている者。

 

目の前の机に視線を戻す。

 

尖りすぎていない鉛筆四本、ほぼ新品の消しゴム二個、父から借りた腕時計。

そして、裏返された問題用紙とマーク用紙。

 

よし、準備は万端だ。

 

不思議と緊張はしていない。が、手のひらはじっとりしていた。

 

さあ、いよいよはじまるぞ。

 

目をつぶり、頭の中で軽く復習。

抜けているところはないか、少し不安をともないつつ。

 

目を開け、教壇に立つ試験管をジッと見つめる。

そして、試験管は口を大きく開けた。

 

「試験はじめ!」

 

問題用紙を素早く表にし、鉛筆を手に取る。

一つ深呼吸をして、小さくこうつぶやいた。

 

さあ、一年前のリベンジだ。

 

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皆さん、ごきげんはいかがですか?ちびくろです。

 

今回は、ぼくが経験した浪人の話をしたいと思います。

 

 

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この記事に顔を出していただいているということは、

①浪人経験者

②浪人をしようか迷っている人

③浪人が決定した人          でしょうか。

 

②,③の方、不安ですよね、すごくわかります。

ぼくも、最初は気持ち悪いぐらい不安でした。

 

 

浪人に対しては賛否両論、様々な意見があると思います。

その中で、ぼくの意見を言わせてもらうと、

明確な目標を持っていない人は、大学はどこに行っても同じだと思っています。

 

 

そう考えるようになった体験をすこし。

 

ぼくは、一年間浪人をして多少の認知度がある(と思われる)大学に入学しました。

ぼく自身ものすごくバカなので、自分よりレベルが高い人たちに囲まれることを想像しワクワクしていました。

ですが、大学生は結局、大学生です。

 

遊び倒したり、アルコールを体内に入れて出す作業を繰り返したり、

授業中にウイイレをやったり。

 

そのような学生が大半です(ちびくろ調べ)

 

 

その時にようやく、どの大学に入るか、ではなく

「大学に入って何をやるか」なのだと気づきました。

 

もちろん、偏差値が高い大学に入ると、優秀な人と出会えたりコネでつながれたり等

良いことがたくさんあります。

ですが、結局それも自分がなにをやるかがカギになります。

 

 

 

ここまで読んでいただいた方の中には、 

「じゃあ、ちびくろは浪人することに否定的なの?」

という疑問をもった人もいると思います。

 

いえ、全くそんなことはありません。

むしろ、ぼくは肯定派です。

 

なぜなら、

 

浪人は間違いなく人を成長させてくれる

 

からです。

 

ぼくは、浪人期間を通して、

学力はもちろん、計画性継続力忍耐力知的好奇心の向上 等、

これから生きていくうえで非常に大切な力を磨くことができました。

 

 

浪人をする前とは、比べものにならないくらいに。

 

このように、浪人で得られるものはたくさんあります。

 

 

ただし、本気でやればという条件付きですが。

 

ただ適当に勉強したり、友達が浪人するから一緒にしたり、

というフラフラした行動をとってしまえば、

受験に成功できないことはもちろん、成長も一切望めません。

気づいたら、ただ一つ年を取っていた、という最悪な事態になりかねません。

 

やるからには、本気でやりましょう。

 

浪人は贅沢です。

浪人したくても、家庭の事情等でできない人たちもたくさんいます。

実際に、僕の友人がそうでした。

その友人の悔しそうな表情を、今でも忘れることができません。

 

浪人をさせてくれる親に感謝し、机に向かえば

自ずと集中力は上がるはずです。本気でやろう、本気で。

 

 

「どこからが本気になるの?」

そういった声が聞こえてきそうです。

本気の尺度は人それぞれですが、僕の考える本気は

 

「どれだけ真摯に勉強に向き合えているか」

 

です。

 

生活の軸を勉強にし、どうすれば点数を伸ばせるか、

勉強の効率を上げられるか、考えに考えるのです。

 

そのためには、休息が必要だったり食事に気を付けたりする必要があるでしょう。

生活リズムも変わってくると思います。

 

勉強をしている時間以外のことも、全て勉強に繋がっている。

そのような状態が、本気です。本気でやろう。

 

 

浪人には、つらく苦しい時もある。

だが、その先には何倍もの喜びや楽しさがあふれている。

 

ただし、本気でやれば。

 

 

 

さあ、今日もワクワクいっぱいで机に向かおう。

 

満開の桜に覆われ喜びに満ちた道を、笑って歩けるように。